カード能力を評価する基準について。

カードの強さを分けるコンテキストとカードを組み合わせて書いていくと、
量が余りに膨大になり、僕が途中で挫折するので、コンテキストに余り依存しない評価基準について書いておきます。

+Cardについて。

+1カードのカードは、基本的に弱いです。
付属している筈の他の能力次第で、評価は変わる筈ですが、
+1カードによって、購入コストが底上げされる事になりますので、イマイチと言わざるを得ません。


+2カードのカードは、手札は、一応1枚増えますので、付属する能力次第です。
影響を与えるプレイヤーの数が多い場合、強いのですが、少ない場合弱いです。
つまり、Witch(魔女)とMoat(堀)では、影響を与えるプレイヤーの人数が、最大3:1ですので、Witch(魔女)の方が強いと考えます。
Masquerade(仮面舞踏会)の様に、Trush(廃棄)が付いてると更に評価が難しくなります。
Masquerade(仮面舞踏会)は、圧縮戦略の中核に据えるには、遅すぎますが、
ゲーム終了時の枚数が35枚前後である様な、標準的な展開では遅すぎるとは言い難いです。


+3カード以上のカードは、基本的に強いと言えます。
デッキの内容にもよりますが、単体で、Province(属州)に到達可能なのは、+1,+2カードとの明確な違いであると認識しています。

+Actionについて

+1アクションのカードもまた、基本的に弱いと言いたい所ですが、Minion(寵臣)の様な例外もあります。
Laboratory(研究所)の様に、微妙な効果が重なる事で、意外とイケてるんじゃないか?と思えない事も無いカードが混ざっていたりします。
まとめると、+1アクションのカードは、カードが引けないのであれば、弱いと言わざるを得ず、
カードが2枚以上引けるのであれば、弱いとも強いとも言えない、という事です。


+2アクションのカードは、何らかの強力なカードとシナジーを形成し易いという意味で、
大体において分り易い強さがあると言って良いと思います。
Dominion初めてやったら、Village(村)超強いよね!!
+3カード以上のカードがサプライにあるのなら、分り易いコンボデッキを構築する事が出来ます。
Dominionの面白さの一端は、ここにあると言っても過言では無いので、
+2アクションのカードと何が組み合わさるとデッキを引ききる事が出来るのかは、是非覚えておくべきです。

+Buyについて

基本的に、残念な能力だと考えた方が良いでしょう。
デッキを引ききる事が出来る状態になった時、1枚だけ入れておくと、光り輝く事があるのではないでしょうか?


追記:

id:maname Buyの評価が低いのが気になった。

とコメントを頂いたのと、追記前の表現だと、ちょっとザックリ過ぎるので、少し追記しておきます。
Dominionは、デッキを作るゲームである以上、基本的には、単体で効果の高いカードがより多く入ってる方が、
より良い結果、つまり勝利できる筈だと考えます。
例えば、Silver(銀貨)を2枚買うよりも、Gold(金貨)を1枚買う方が、より良いという風に考えます。
8金以上ある状況で、Province(属州)を買わずに、+Buyで増やした購入権を行使するコンテキストと言うのは、かなり限定されると思います。
よって、コンテキストに拠らず評価すると+Buyは、残念な能力であると言わざるを得ません。
例外的に+Buyが明らかに意味があるケースを一つだけ挙げておきます。
それは、単独でシナジーを形成するカードを他のプレイヤーに先んじて購入する場合です。
その中でも、サプライにWorkshop(工房)が存在しない場合には、
+Buyのカードは仮想コインとセットになっている事が多いので、有力でしょう。


そして、もう一つ、+Buyが付いていても、Council Room(議事堂)やTactician(策士)の様に、
明らかに強いカードと言うのもあります。

+Coinについて

+1コインのカードは、分り易く残念な子であると言わざるを得ません。場合によっては、Copper(銅貨)の方が良い位です。


+2コインのカードと、Silver(銀貨)のどちらが強いかを議論するのは非常に楽しい事だと思います。
僕は、基本的にSilver(銀貨)の方が強いと考えています。
しかしながら、前述したカードの強さを分けるコンテキスト次第で化けるカードも多数あります。


+3コインのカードは、現状、Moneylender(金貸し)しか無いと思いますが、このカードは圧縮能力もあるので、
標準的な場においては、かなり強いカードであると考えて良いと思います。


+4コインのカードであるBaron(男爵)は、それ自身とEstate(屋敷)によって、
実質Silver(銀貨)二枚分の効果を持つ為、非常に面白いカードです。
3ターン目で金貨に届く展開が見えるカードと言うのは、そう多くはありません。

Trash(廃棄)系について

Trash(廃棄)系のカードは、3〜6ターン目に最低でも1回は効果を使わなければ、
デッキの回転効率を上げる事は出来ないと考えるべきです。


1枚だけTrash(廃棄)出来るカードはその傾向が特に強く、後半になれば為るほど、要らない子になります。
Remodel(改築)の様に夢のあるカードもありますが、これは知識として抑えておいた方が良い位の話で、これを持って強いとは中々言い難いと思います。


2枚Trash(廃棄)のカードは、購入するなら、明示的に圧縮戦略を取るとの意思表示であると考えます。
最序盤に使うのを躊躇うくらいなら購入するべきではありません。
そこを逃すとデッキの中身がどんどんgdgdになります。


3枚以上Trash(廃棄)出来るカードを掴むのなら、勿論、圧縮戦略デスヨネ。

Attack系カードについて

他のプレイヤーを殴れるカードは、強さが極めて多彩です。これは、強い状況が多彩であると言い換えても良いと思います。
Attackカードの強さを適切に評価し、適切に購入出来るプレイヤーは、強いプレイヤーであると考えます。


Attackカードは、その強さを発揮できるタイミングによって、以下の様なレンジで捉えています。

  • 序盤
    • 早いターンに撃つ事で強さを発揮するもの。カードの能力密度が上がる後半ではイマイチだが、序盤についた差をひっくり返すのは難しい。Cutpurse(きんちゃく切り)等は、その代表格。
  • 中盤
    • けん制効果のあるカードは大体ここです。
    • Thief(盗賊)やPirateShip(海賊船)は、圧縮戦略を取ろうとするプレイヤーに対して、絶望的なまでの強さを持ちますね。
    • Spy(密偵)は、引き次第で強くもあり弱くもあるカードだと思います。僕としては余り好きなカードではありませんが。
    • 評価およびプレイングが難しいAttackカードは大体ここです。
  • 残りのCurse(呪い)次第
    • Curse(呪い)を投げるカードが、Curse(呪い)切れで残念な事になるのは、当然の事です。これはつまりより早く買って、より沢山撃ったもの勝ちという事です。
  • いつ撃っても強い
    • Minion(寵臣)やPirateShip(海賊船)の様に、カードは同じでも効果や意味合いが変わるものは、いつ撃っても強いと考えます。

Reactionカードについて

Reactionカードを買うという事は、場が明確に遅くなるという事です。
お互いデッキの中に無意味な効果を持つものが溢れる事になります。
Secret Chamber(秘密の小部屋)は、コンボ要素でもあるので、
単にReactionカードとして評価してしまうのは、どうかと思いますが、Reactionカードは残念な子でしょう。
デッキ枚数が増えがちな場においては、ある程度の強さを発揮する筈だと考えたいものの、
デッキ枚数が増えるという事は、使えるタイミングも大雑把になるという事なので、守るくらいなら、殴りあいましょう。
これは、僕の極めて主観的な主張です。

シナジーについて

コンボデッキの要素を構成する可能性のあるカードを、どの程度適切に把握するかは、
知識の問題であり、プレイ回数の問題であり、また、より強いプレイヤーの中でどれだけプレイしているかという問題です。


+2Actionのカードは、このシナジーを形成し易い為、分り易く強いのです。


また、普段はどうという事も無いと言うか、弱いと言わざるを得ないScout(偵察員)は、Great Hall(大広間)やIsland(島)の様に、
カードタイプを複数持つ様なカードをデッキ内に大量に入れる事によって、強さが変わります。
Native Village(原住民の村)とBridge(橋)等も、それぞれは、凄く強いと言う訳でも無いけれど、
組み合わさると瞬間的にゲームを終わらせる事が可能です。
ある種の夢と言うやつですね。夢を探すのは、Dominionの楽しみ方の一つです。


所が、単独でシナジーを形成するカードも存在します。
例えば、Shanty Town(貧民街)、Minion(寵臣)、Nobles(貴族)の様に。どうもIntrigueに多いですね。
単独でシナジーを形成するカードは、基本的に強いと考えます。
が、ゲームデザインとしては、どーなの?と思ったりもします。
Pearl Diver(真珠採り)の様にがっかりなシナジーもありますが…。



いい加減大量に文字をタイプして疲れてきたので、この辺でオシマイ。
何か戦略を基準にしたカード評価について、書けていないけど、もうシンドイっす。サーセン…